産む場所選びの重要性

◆妊娠初期
ときえ
ときえ

北海道へ嫁ぎ

4人の子どもを育てながら、フリー助産師をしている

ハッピーマタニティ相談室 助産師ときえです

産む場所選びの重要性

前回

生理が遅れたら…まず1番最初にすること
というお話をさせていただきました

最初に受診する病院は
どのように選んでいますか?

近いから

オシャレな内装だから

食事が豪華だから

地域によっては
そこしか産む場所が無いから…

といったママさんもいらっしゃるかと思います

今回は産む場所の選択肢についてお話させていただきます

妊娠が分かって間もない方や
これから妊娠を望まれる方
新婚さん

はご参考にしていただけると思います

最初に受診する病院→産む病院

となることがほとんど

里帰り出産など
例外もありますが…

病院によっては
妊娠初期の5週とかで初診をした際に
分娩予約を取らないと
そこでは産めない

といった病院もあります

今は産科が閉鎖になっていき
出産をする場所が無くなってきています

隣町までいかないと産む場所が無い
なんていう事はよくあることです

産む場所の選択というのができなくなってきている

というのが現状です

産科のある病院で出産することが一般的になってきたのが
ここ50年くらいですので

産む場所をこだわらなければ
まだあるとは思いますが…

(それまでは、開業助産師による自宅出産が多かったです( ´∀` ))

産む場所は
大きく分けると
3種類あります

①総合病院の産科

②産科専門のクリニック

③助産院や開業助産師による自宅出産

一つ一つ特徴を説明していきます!

①総合病院の産科

様々な科が一つの場所に集められており
産婦人科医や助産師の数も多く
病院によっては高度な医療設備が整っています
また地域周産期医療センターのように重症妊産婦を受け入れていたり
小児科やNICU(新生児集中治療室)といった
産まれた赤ちゃんに異常があった時に
すぐに対応できるような入院施設が整っている病院もあります

とにかく安心・安全」という人にオススメです(´ω`)

ただ

病院によっては
妊娠中や入院中のケアが手薄であったり
産後のサポートまではされていなかったり…
お産もマニュアル化されていたり
食事は普通の病院食だったり
お世辞にもオシャレな雰囲気とは言えない

といったデメリットもあります

総合病院を利用したいと考えている場合は
「産後のサポートなどは充実しているか」
「母乳外来はあるか」
「両親学級はあるか」

などをチェックするといいかもしれません

②産科専門のクリニック

産婦人科のみを専門に取り扱っている病院で
産婦人科医も勤務しており
異常があっても医療介入が可能です

オシャレな内装にこだわっていたり
豪華な食事
産後のサポートなど
病院によってなにを大切にしているかが
全く変わってきますので

事前に公式サイトをチェック・電話で問い合わせ・リスクがあっても受け入れてくれるかどうかなど
を確認しておくといいと思います

産婦人科医のや助産師の人数が少ないことが多く
そのことによる弊害もあります

ココだけの話

助産師の先輩に
看護師時代産科のクリニックで勤めている時に
普通に夜勤とかでお産をとっていた

看護師なのにお産をとらされているのがイヤで
助産師の資格を取った

という先輩がいらっしゃいましたΣ(゚Д゚)

無垢な当時の私は驚愕しましたが…

(『分娩介助』と『内診』ができるのは助産師と産婦人科医だけ
看護師がお産をとるのは法律違反になります)

(もちろん訴えられたら完全にアウト!!)

もちろん個人産科のクリニックが全部そうだとは言いませんが
そういう病院もあるということ…

個人病院だからこそ
そこらへんのマニュアル化がされていなくて
曖昧になってしまっているのかもしれません…

またこんな方もいらっしゃいました

夜間に出産したら
産婦人科医が当直しておらず

おまたの傷を縫うのに
1時間以上おまたおっぴろげで
分娩台の上で待たされた

と…

しかも

1時間以上ほったらかしだったので
縫うときも激痛だったと言っていました(゚Д゚;)
(産後すぐの半分麻痺してる時に縫わないと痛いんです…)

↑豪華な病院食 産後はやっとおいしく食事が摂れます(笑)

③助産院や開業助産師による自宅出産

助産院はその名の通り「出産のお手伝いをする場所」です

病院と異なり、産婦人科医は常駐しておらず
助産師資格を持った人がお産をサポートしてくれます

帝王切開や陣痛促進剤の投与といった医療行為はできないため
合併症などがなくリスクの少ない健康な妊婦さんのみ利用可能です

(ただし、妊娠中やお産の際、容態が急変した場合は
提携している病院へ搬送されることもあります)

基本的にフリースタイルで出産が出来るので
近くに総合病院やクリニックがない方や
好きな体勢で出産したい方にオススメです(^▽^)/

また助産師さんと
密にコミュニケーションをとることができるので

妊娠・出産・子育てに不安が強い方や
どうしても自然な出産を!という意識の高いママさんが
助産院を選ばれる方が多いです

ちなみに私は34年前助産院で産まれましたが
重症新生児仮死と言って
産まれながらにして
生死をさまよいました…

その助産師さんは
私が助産師になる少し前に
90歳で亡くなりましたが
亡くなる少し前まで助産師として仕事をされていました

助産院を開業されている助産師さんは
相当の覚悟を持って開業されていると思います

2つの命を同時にあずかる責任の重さは
計り知れません

医療介入ができないからこそ
ママの妊娠中の自己管理が重要となってきます

体重管理だったり
食事管理だったり
適度な運動だったり

異常に傾かないように
妊娠中できることはやっておく

それくらいの気持ちが無いと
やっていけないかもしれません

自宅出産も一緒です

あえて病院や助産院を利用せず
自宅で出産をするというケースも増えてきています
こちらも、合併症や感染症経験がない健康な妊婦さんのみ利用することができます

自宅に開業助産師や出張開業助産師を呼び
そこで出産の介助をしてもらう…
というのが大まかな流れです
妊娠経過に問題なければ自宅出産をすることができます

私が助産学生の頃
自然なお産
アクティブバース
なんて言われていて
女性の産む力を最大限に引き出してサポートする
みたいなことがいい

と言われていました

確かに

お産は
病気ではありません

逆に
女性はお産を経験しておっぱいをあげる
ということをしないと
なりやすくなる病気もあるくらい

女性にとって


妊娠出産は
ライフサイクルの中で
”して当たり前なこと”

という位置づけの方が
合っているのかな?

と思っています

ですが
”妊娠している”

ということは
いつでも異常に傾く可能性があるということ
です

それまでなんの異常も無かった妊婦さんが
妊娠9ヶ月で
突然夜間に
破水→大量出血して

病院に来て処置をしている時には
分娩室が血の海になった

ということもありました

その方は
緊急帝王切開で元気な赤ちゃんを出産できましたが…

いつ異常になっても
おかしくない

妊娠出産は奇跡の連続でできています

ですから

産む場所の選択はかなり重要です♪

どこを選択するにしても
なにを大切にして選んだか
ということが重要だと思います

自分の妊娠出産を
自分事として
初めの病院選びから
しっかりこだわっていくことが

ハッピーなマタニティライフ
ハッピーな子育てライフに繋がっていきますよ♡

今回は産む場所の種類をお話させていただきました
次回産む場所を選ぶ時のポイント
お話させていただきます

ご参考までに…私が助産院で産まれた時のお話はこちらから↓

このような方はお力になれると思います

 ▼   ▼

リボンこれから結婚・妊娠を考えている方

リボン結婚をすると決めたが、夫や義両親との生活に不安を感じている方

リボン現在妊娠中で妊娠に不安を抱えている方

リボン妊娠中の育児品や出産用品は、何を用意すれば良いか分からない方

リボン母乳育児に関して、相談する人がいない方

リボン出産が近づき出産への不安がある方

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【山端 ときえ プロフィール】

1987年産まれ、静岡県磐田市出身。

看護学校の時、小児看護担当の先生から、「助産師になってみない?」と進められる。
看護学校では出産の見学ができず、「出産も知らないのに・・・」と助産師になろうか悩むが、助産師は妊娠・出産・産後だけでなく、『女性の一生をサポートする職業』ということを知り感銘をうけ、助産師学校を目指すようになる。

助産師学校を卒業後は、総合病院の産科・小児科の助産師として4年間勤める。
主に、分娩介助(赤ちゃんを取り上げるお手伝い)・新生児のお世話・産後のママのお世話・母乳育児の相談・妊婦健診・両親学級の実施を経験。
その間、赤ちゃんを取り上げた人数約90名。お産に付き添った件数約500回。お世話させていただいた新生児の人数約1000人。その他に母乳育児や産後の相談を受けた件数1000件以上。

結婚を機に退職、北海道に嫁ぐこととなる。
2015年4月 長女出産
2016年5月 次女出産
2018年3月 長男出産
2020年5月 次男出産
義両親と3世帯同居の中、未知の土地で、4人の子育てを経験する。

4人目の妊娠・出産の際、コロナ禍で不安な日々を送り、孤独な出産を経験。
コロナ禍でも継続して安心安全な医療を提供してくれる医療従事者の方への『感謝』の思いと同時に、病院で出産するママ達へのサポートが手薄であることも実感した。

待ちに待った赤ちゃんとの生活のはずなのに、産後に新生児のお世話や母乳育児で悩んで、泣いているママの多さに疑問を抱いた。
”妊娠””出産”は一生続く子育てのスタートライン。
もっとハッピーなスタートを切ってもいいのではないか?ハッピーな子育ては、妊娠中から今後の子育てを見据える”マタニティマインド”作りから始まる。
そういった思いで、助産師として、また4人の子育ての経験も生かし、ハッピーマタニティ相談室開所を決意する。

コロナ禍の中、小さな子たちを育てながら、自分にもできることを探し、
相談は、ZOOM・LINE電話、メールを使って行う完全自宅STYLE。

かつて助産師を目指した際、自分の思い描いた理想の『女性の一生をサポートする助産師』を目指して、日々活動している。

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